実行団体- Living History KYOTO -
京都で育まれてきた歴史文化を生きた歴史として再現することにより、文化と文化財を未来へとつないでいくためのプロジェクトを行う団体です。寛永行幸から400年の節目となる2026年に「二条城・寛永行幸四百年祭」を開催するべく、各方面の有志により設立いたしました。今後さらに仲間を増やしていくことを考えています。
また、「二条城・寛永行幸四百年祭」を一過性のイベントとして終わらせるのではなく、2026年以降も継続して、毎年、二条城にて「寛永行幸祭」を行うことで、文化や文化財を未来へつなぐとともに、そのような事業を推進できる人材の育成に取り組みます。
取組の方向性・目的
- ◆ 2026年「二条城・寛永行幸四百年祭」の開催
- ◆ 2026年以降の「寛永行幸祭」の開催
- ◆ 文化や文化財を未来へつなぐための取り組みとその担い手の育成
構成メンバー(※代表以下は五十音順)
濱崎 加奈子[代表] | Living History in 京都・二条城協議会 会長/京都府立大学准教授/公益財団法人有斐斎弘道館館長 |
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梅原 和久 | 京都府職員/城郭愛好家 |
瓜生 朋美 | 株式会社文と編集の杜主宰/ライター・編集者 |
桜井 肖典 | 一般社団法人リリース 共同代表/構想家 |
佐藤 慎一 | コンテンツプランナー |
実方 葉子 | 公益財団法人泉屋博古館 学芸部長 |
歴史を知ることは、単に過去を知るというだけではなく、現代を深く理解することにつながります。そして、さらに未来を展望するとき、歴史から学ぶことがらは、とても大きいと思います。
2016年秋、二条城・二の丸御殿の大広間から眺めた小堀遠州の庭の美しさ、壮大さが忘れられません。それは、東京オリンピックの最初の催し「スポーツ・文化・ワールドフォーラム」において二条城に各国の来賓をお迎えした時のことでした。ふだんは閉め切っている座敷の戸を開き、庭を眺めた時の感激。この建物が建てられた当時の形に、ほんの少し近づけるだけで、これほどの感動をもたらすことができるとは。400年前の当時の人々の感嘆の声が聞こえるようでした。もちろん文化財保護の観点から「ほんの少し」のことがとても大変なことは言うまでもありません。しかしながら、それをすることで伝わる価値がどれほど大きいことか。
時の天皇をお迎えするために2年の歳月をかけて造られた建物や障壁画は、今では国宝や重要文化財となり、世界から注目を集める人類の遺産になっています。その「源」となった出来事とその意味を知ることは、現代を生きる私たちにとっても、大きな意義があります。
とはいえ、歴史的な出来事や文化を伝えていくことや、文化財を受け継いでいくことは容易ではありません。その大切さを知り、未来へとつなげていくためには、「価値を共有できる仕掛け」が必要です。また、一度だけのイベントにとどまらず、継続した取り組みが肝要です。そのため、あらゆるジャンルの伝統文化と産業が互いにつながりあい、高め合うことのできる祭りとして「二条城・寛永行幸四百年祭」を企画いたしました。
400年前、それまで戦い合っていた大名たちが協力し、二条城は大改修が行われました。この一大イベントを通して産業が活性化し、また行幸後も、たとえば後水尾天皇が多くの文化人と交流したことからさらなる芸術文化を生み、発展し、現代につながっています。「寛永は日本の故郷」と言えるのです。
400年の時を経て、新たに祭りを開催するにあたって「平和」と「文化」をキーワードにしたいと思います。私たちは、いま何を思い、未来に何を伝えるべきか。ぜひご一緒に考え、ご一緒に実現いたしましょう!